2012年3月22日木曜日

DAY59 (2010/5/23 ヌウェイバ(エジプト)→アカバ(ヨルダン)→ワディラム):船で国を移動

(旅を振り返り日記を綴ります)

今日はエジプトのヌウェイバから、ヨルダンのアカバへ渡り、アラビア半島の砂漠地帯の遊牧民ベドウィン族の暮らすワディラムへ。

ヌウェイバの中心部から離れたコテージから船乗り場へ行く手段のオプションは少なく、自分でタクシーを呼ぶか、コテージのスタッフの車(個人タクシー)で送ってもらうかのいずれか。スタッフの車で行くことにしたが、料金はしっかりとられる(30エジプトポンド、往路の倍の料金)

船のチケット売り場(左)。待合室(右)。
 

フェリー代金(ヌウェイバ→アカバ)は、一人70米ドル+出国税50エジプトポンド(1000円)。エジプトの物価に慣れた私たちは、ややゲンナリ。

昼前に船のチケットを購入し、午後出発予定であったものの、出発時刻はずいぶん遅れて、待合室で数時間も待ちぼうけ。印象的であったのが、中国系の家族が複数いたこと。彼らは観光客なのだろうか。

17時半頃、ようやく出発(右)。国をまたがる船といってもごく普通のフェリー(左)。
 

ヨルダン・アカバへ向かう途中、右手にはサウジアラビアが見える。個人では観光ビザの取得が難しいというだけに、興味深く眺めた。



向こうの夜景がアカバ(左)。2時間半くらい経ってアカバへ到着(右)。出入国手続きは船内で行った。
 


ヨルダンの地を踏んだときは20時前。

タクシーの運転手がわらわらと観光客に寄ってくる、いかにもボラレそうな雰囲気(左)。船で出会ったカナダ人の老夫婦と乗り合い、20JD(約4000円)で交渉成立。こちらのタクシーでワディラムへ行くことに(右)。
 

アカバの町(写真)を抜け、舗装された道路を通り、ワディラムへ向かう。
 

目的地のキャンプ場に到着する手前のワディラムの入口に来たあたりで、タクシーの運転手の態度が変わる。「これより奥に行くには追加の料金が必要」みたいなことを言い出す始末・・・アカバで感じたタクシー運転手らのうさんくさい雰囲気を思い出す・・・こういう風に出たか。

しかし、カナダ人の老夫婦の断固とした態度のおかげで、こちら側は妥協せず交渉した値段で行くことができた。老夫婦と言えど、ワディラムのキャンプまで個人でやってくるだけに、度胸がある。ぜひ姿勢を見習いたい。


22時半頃、砂山に囲まれ月明かりが美しいワディラムのキャンプ場へ到着。

これが「月の谷」と言われる所以か。夜の写真がないのが残念。アラジンに出てきたような世界。

キャンプ場の隣の商店で夜ごはんになりそうなものを買う。テント宿泊の準備をしていなかったため、テント内には灯りもなく、疲れ切っていたため、簡素な食事で。



アカバ~ワディラム間の砂漠の中の移動の様子について、オスマン帝国からのアラブ独立闘争をイギリス陸軍将校のトーマス・エドワード・ロレンスを主人公に映画いた映画「アラビアのロレンス」をみると面白い。

この映画では、オスマン帝国で守っていたアカバを陥落するにあたり、ロレンスとアラブ人がシリアの方からワディラムを経由してアカバへらくだで移動する様子が描かれている。

映画の内容をそのまま受け止めるわけではないにしても、水の確保が容易ではなく単調な砂漠を移動するということは、死のリスクが常にあるという厳しさが感じられる。今はバスに乗ってアスファルトの道を通り約2時間で移動できてしまうが。

DAY58 (2010/5/22 カイロ→ヌウェイバ(エジプト)):バス移動、ヌウェイバでのひと時のリラックス

(旅を振り返り日記を綴ります)

エジプト内を移動します。明日は、ヨルダンへ船で渡ります。

ということで、カイロからシナイ半島を東へ横断し、ヌウェイバという町へバスで移動します。紅海の北にあるアカバ湾に面した町です。
 

移動距離はエジプトの東西の3分の1くらい。ちなみに外務省によれば、エジプトの面積は、日本の約2.6倍(約100万平方キロメートル)。朝に出て夕方に到着するバスでの長距離移動。一人70エジプトポンド(1400円程度)。

カイロのバスターミナルから、


バスに乗って、
 

市内を通って、


1時間ほど経過すると、

砂漠が始まる。


砂漠横断中。


4時間後くらいだっただろうか、やっとの途中休憩。砂漠の中のレストラン。トイレの水は流れず壊れていた。砂漠では水の確保が大変なのだろう。
 


砂漠がやや険しくなる。
 

砂の山々を抜けると(左)、海が見えてきた(右)。アカバ湾です。
 

道沿いに野良らくだがいる(左)、今日宿泊する町のヌウェイバはリゾート地でもある(右)。
 

ヌウェイバでバスを降りると、白タクの運転手が客引きに何人も寄ってきた。観光地というほどでもないので、タクシーの利用者が少ないのだろう。

バス降り場から宿まで移動はタクシーを利用したいが、寄ってくる場合はあまり良いことはないとの経験から、ひとまずカフェで休憩。交渉の値段の幅をこちら側で決めて、落ち着いたところで、タクシーを拾う(15エジプトポンドで交渉成立)。

今日の宿・Soft Beach Campは紅海の北に位置するアカバ湾沿いのビーチにある簡易コテージに決定。
 
 

宿の前にも野良らくだがいる。
 

透き通った海。


アカバ湾沿いのわずかな灯りの夜景を見ながらご飯をいただく。
   

翌日の朝食
 

ここのSoft Beach Campは、ロケーションは抜群、雰囲気も良く、おまけに安い(一泊2人で60エジプトポンド≒1200円)。三拍子が揃う。スケジュールが許すものなら、長居したいところでした。Lonely Planetの掲載宿なので西洋人が多い。

2012年3月21日水曜日

DAY56 (2010/5/20 カイロ①):カイロの街、人、食事

(旅を振り返り日記を綴ります)

■猫・人■

エジプト博物館の庭にいた野良猫。美しい。遺跡の絵から抜け出てきたみたい。


カイロの女性は洋服姿にベールをかぶっている人が多い。ベールなしの人は珍しい(片手で数えられる程度しかみかけなかった)。

私の部屋には、写真のような若いエジプト人の女の子たちが宿泊していた。彼女たちは日本人に興味深々。私も私で彼女たちが部屋の中で祈る姿に釘付け。信仰が生活の一部になっているんだなと感心。ちなみに、宿泊したユースホステルには男女別のドミトリーしかないのは、イスラム教だからか。
 

男性は洋服を来ている人がほとんど。

香水屋(左)や市場のお兄ちゃんたち(右)は、いずれも「写真を撮って撮って」と人懐っこい性格。
 

伝統衣装を着る男性はあまりみかけられない(左)。これまでに伝統衣装を着るような信仰の厚いイスラム教徒に出会ったことがほとんどない自分は、ついつい警戒してしまう。
 


エジプト人の印象は、フレンドリーで明るく、時間の感覚は緩め、という感じ。待ち合わせしていた知り合いのエジプト人は予定時刻より、なんと、半日くらい、遅刻してやってきた(笑)。


■街■

インドの雑踏を離れ、ここカイロはホッとするものがある。

寄ってくる人が少ないからか、近代化がやはり落ち着くのか。

外務省)よれば、また、人口が8000万人弱ということ、ここに来る前のインドに比べて人口密度が少ないことがホッとさせる要因か。
 

立体駐車場はカイロにもある。これまで訪問したインドの都市ではみかけなかったような。


道路がとても綺麗に見える、インドと比べるからか。裏道にはいる。
 


エジプトにも日産はあるが(左)、街ではレトロな自動車も多くみかける(右)。
 

■市場■

街では、ジュース、フルーツなどの露天商を多く見かける。エジプトは若者の失業が高いという。10%前後だそうだが、確かに若者の露天商をみかけた。
  


フレッシュなマンゴージュース(左)、名前を覚えていないがこのジュースはどうにも口に合わなかった(右)。ちなみに、エジプトは生水はお腹を壊すらしいので要注意。実際にこの後1カ月間くらい、お腹の調子が悪く薬を飲むまで治らなかった。
 

騒がしい市場を奥に入って行くと、観光客向けの閑静な市場に。
 

夜のモスクに(左)、夜も賑わう市場(右)。
 

市場にはウェディングドレスのお店もある(左)し、写真右のような店もある。パジャマ屋のようなベリーダンスの衣装屋のような・・・夜の衣装屋?(右)。
 

こちらはベリーダンスの衣装だそう(左)、子供用のベリーダンスの衣装か(右)



■エジプト考古学博物館■

ツタンカーメン王の黄金のマスクが展示されているエジプト考古学博物館。

膨大な数の展示品があり、倉庫のような印象も受けたが、現在、新たに大エジプト博物館を設置しているそう。日本もJICAなどを通じて新博物館の建設支援をしているそう。博物館の庭には遺跡のかけらが無防備に置いてある(右)。
 

博物館の庭で撮影した葉っぱ(左)。
 


■食事■
Cairo Youth Hostelの朝食は、ソラマメのような茶色の豆のスープに、ピタと塩味の効いたチーズ。この豆のスープには確かにこの柑橘類が良く合う。


昨日カイロ到着後にはちゃんとレストランで食事。スウェーデン以来か、久しぶりにファラフェル(丸いコロッケみたいなもの)とタヒーニ(ゴマペースト)をいただく(左)。右側の写真の料理の名前は忘れました。ちゃんとしたレストランでも夕食代が二人で46.5エジプトポンド(≒930円)。今思えば、安いな。
 

この料理は、中はこんな風にパスタが入っています。


知り合いのエジプト人に、市場の一角にある地元の人が出入りするお店へ連れていってもらい、エジプトの料理をいただく。待ち列が出来ていたその店は地元でも評判のよう。彼女も小さい頃は自宅で食用の鳩を飼っていたといいますが、名物の鳩をいただきます。

ゴロっとしたのが鳩料理「マハシ・ハマム(Hamam Mahshi)」(左)。鳩の中に米を詰めて蒸した料理だそうです(右)。私は見た目に驚き、あまり食べられませんでしたが、凝縮した味で相方は美味しい美味しいと食べていました。他の国で全く同じものを見たことがないので、エジプトを訪れた際には試してもらいたい一品。
 

中国以来、魚介類を食べていない私たちはこちらのディスプレイに惹かれて、



値段を聞かずにこれらをオーダーした。勘定をみるとややボラれたような(65エジプトポンド)。
 

ファーストフードっぽい店に入り、パスタ入りごはんにソーセージの入ったおかずを注文した。いかにも加工食品のソーセージにがっかり。インドはどこで食べても手作りでいい文化だなと思う。


■水たばこ■
水たばこのカフェで(左)、ティーとコーヒーをいただきながら店内の人々の観察(右)。大衆カフェには女性客はおらず、イスラム教が主な宗教のエジプトではエジプトの女性は外出はあまりしないのでしょうか。
 

観光地のカフェでは水たばこをたしなむ女性を見かけた(左)。エジプトのカフェでみかけるミントティー(右)。すっきり美味しい。
  

ちなみに、(外務省)より、主要産業全体をみると、農業(GDPの14%),製造業(16.9%),石油・天然ガス(14.4%),小売・卸売(11.6%)ですがより)となっていますが、写真のように、街では天然ガス(CNG:compressed natural gas)のガソリンスタンドをみかけます。



また、エジプトの経済指標みると、は、GDP 1,884億ドル、1人当たり国民所得 2,070米ドル、GDP実質成長率 5.2%、物価上昇率 11.6%とあるがピンとこない。また、エジプトの主要輸出品目は、原油,原綿,衣料品等で、輸入は燃料,中間財,原材料等だそう。輸出入の双方の上位5つに入る国には米国と英国が入っています。援助国も米国がトップで、日本は上位に入っていません。

日本人に滞在しているエジプト人は1,850人と、ネパール人約17000人に比べてとても少ない。