2010年5月27日木曜日

DAY13-15 (2010/4/7-9 福建省永定県):客家円楼巡り①

なかなか日記の投稿が最新情報に追いつかない今日この頃であるが、少しづつでもUp。

中国を旅行するにあたってどうしても訪問したかった場所の一つがここ、福建省永定県。ここは上海もしくは深圳から中国南東部の沿岸都市アモイに移動し、そこからさらにバスで4~5時間というかなりアクセスが悪い場所。

こんな山奥にいったい何があるかというと・・・

これ←。UFO?いや、これぞ客家民族の円形状の集合住宅"客家円楼”。

中国には客家(はっか)という漢民族の古代文化を色濃く保持する民族が中南部の山間部を中心に点在している。少数移民としての歴史からユダヤ人のように商業を得意で世界各地にちらばる華僑の多くを占める他、教育の高さでは孫文・鄧小平・李登輝などを排出したという類稀なる能力を持った民族。

中でも福建省の客家人は外的から身を守るために一族がまとまって土楼(丸いものは円楼)と呼ばれる集合住宅で共同生活している。テレビか何かで一度見て妙に記憶に残っていたため、中国旅行するならココ!と真っ先に日程に入れたのである。

円楼の中は←のようになっている。
円形ではない四角形の土楼(方楼)の中はこんな感じ。

土楼の中には民宿のように宿泊することができるものがあり、初日の宿はこれ←、永定洪坑土楼村の福裕楼。名前の通り集落ではかなりお金持ちの一家らしく、円楼・方楼ではないが←のような立派なたたずまい。
中は←な感じでこぎれいにしてあり、実際に人が住んでいる。宿泊用に改装された一室で快適にとまることができ、一泊50元(≒750円)/人。

Jiro

2010年5月5日水曜日

DAY12 (2010/4/6 紹興→福州→アモイ):ひたすら移動

この日は朝から紹興からアモイ(廈門)までひたすら移動に終始。

紹興から福州までは中国铁路高速 CRH(China Railway High-speed)和諧号で移動。中国の主要都市間は既にかなりの範囲でこの高速鉄道が導入されており、上海深圳間の南部湾岸沿いも上海福州まで営業を開始している。中国の高速鉄道はドイツ・フランス・日本の技術が使われており、この区間は日本の新幹線をベースとした車両(CRH2)←。
中の座席も新幹線そっくりそのまま。
ためしに車内で食事を頼んでみる←(20元≒300円)。電子レンジで"チン"した←の弁当はさすがにいまいち・・・。街角で1/3の値段以下で食べれるできたての麺や点心のが断然いい。
4時間半ほどかけて定刻通りに福州に到着後、今度はバス。中国では各都市間にかなりきめ細やかに長距離バス網が張り巡らされており、各市には←のような長距離バスターミナルが必ずある。
アモイ(廈門)までは←のバスで移動。見た目は悪くないのだが、高速道路が悪いのか車のサスペンションが悪いのか・・・ガタガタガタと5時間弱の道のりを進み、かなり疲弊。
朝9時に紹興を出て、夜10時にようやくアモイ(廈門)に到着。北京・上海のみならず、どちらもほとんど知らなかった福州アモイ(廈門)といった都市まで予想外に大きく、中国沿岸部の人口の多さ・都市化の度合を実感。。

Jiro

中国でのインターネット利用: "金盾"をすり抜けろ!

中国という国は1978年からの改革開放により経済面では市場経済に大きく移行しつつあるが、政治の面ではやはり社会主義国で、言論・報道の自由が100%認められているわけではないようだ。

インターネットについても、先日Googleの中国からの撤退でも話題となったように、情報はすべて中国政府の監視下にあり、政府にとって都合の悪い情報へのアクセスを遮断するしくみ(通称:金盾)が存在する。

3月末の旅行の出発前にGoogleがニュースになったので、中国でGmailが使えず連絡が取りにくくなるのでは?と心配していたのだが、こちらに来てみるとGmailGoogle.comGoogle.JPともに大きな問題なく使えてひとまずはほっとしたところだ。Googleが中国から撤退したのは、Google.CN (http://www.google.cn)のサービスで(現在このサービスにアクセスすると香港のGoogleに転送される)、中国国内からの上記国外のGoogleサービスは今のところ利用できるようだ。

が、、、中国に入ってこのBlogを更新しようとすると、更新はおろかなんと表示することすらできない・・・。よくよく他のサイトも調べてみると、Google系のBloggerのみならずほとんどのBlogにアクセスできないようだ。これは中国政府が言論統制のために個人間の情報のやり取りを警戒・規制しているとしかいいようがない。

ちなみに2010年5月5日現在で中国(チベット)からのインターネットアクセスの可否を調べてみると・・・

<アクセス可能なサイト>
GmailGoogle.comGoogle.JPYahoo! JAPANYahoo!メールYahoo!ニュース・・・

<アクセス不可能なサイト>
BloggerFC2 BlogエキサイトブログYahoo!ブログはアクセス可)・・・、Twitter他、"ダライ・ラマ法王日本代表部事務所"のような政治的不都合ななサイトももちろんダメ。
旅行にあたってかなり他の旅行者のBlogの生の情報が役に立つのでこれでは非常に不便である。

Google.JPで検索不可能なKey Words>>
"天安門事件"など都合の悪いKey Wordsで検索すると↓のように結果が表示されない。
ただ、現時点では"文化大革命"、"ダライ・ラマ14世"、"法輪功"などはOKのよう(もちろん検索結果のサイトへのアクセスはほとんどNG)。

詳細に確認したわけではないが、他の情報にもあるように、上記アクセス不可能なサイトにアクセス・NG Wordを検索してしまうと全てのインターネット接続がしばらく(数分程度)遮断されてしまうことがしばしばあり、非常に不快。

では、、、どうやってこのBlogにアクセスして更新しているかというと、

①プロキシを利用する
SoftEatherを利用する


の二つを試してみたところ、①はからきしダメ。ということで、半ばあきらめつつも②を試してみるとなんとつながった!

技術的な詳細はマニアックなのでここでは説明を避けますが、ここから無料ソフト(PacketiX VPN Client)をダウンロード・インストールして実験用のサービスに接続すれば、日本にいるのと全く変わらないインターネット環境を簡単に実現できます(速度はかなり遅くなりますが)。中国に滞在することがある方はぜひ②の方法で。

長くなりましたが、日頃"言論の自由"なんてあまり気にする機会がありませんが、いざ制限されている環境に足を置いてみると、あまり健全な状態には見えませんね。

Jiro

2010年5月4日火曜日

DAY11 (2010/4/5 紹興):水の都で呑んだくれ

この日は上海から特急列車で2時間ほどかけて移動し、水の都紹興へ。古い街並みに運河が張りめぐらされて風情があります。
紹興といって真っ先に思いつくのがやっぱりこれ、紹興酒。
紹興酒は紹興付近の鑑湖の水と米で造られる中国を代表する醸造酒。←のようにお店には瓶がずらり。
早速昼からお店に入ってテイスティング。紹興酒は熟成期間によって風味が異なり、ここでは5年もの(6元≒90円/1杯)と20年もの(18元≒270円/1杯)を注文。やっぱり20年ものの方がうまい!
紹興酒のもう一つの名産は臭豆腐(↑の写真の右)。沖縄の豆腐ようまではいかないが、その名の通り”臭っさ~”くて食べれません。ここで大発見!
←のごとく鼻をつまんで食べると全く臭みが感じられず、厚揚げを食べてるようでこれまた美味!食べ物のおいしさは臭覚もかなり影響してることを再確認。
あまりの旨さと安さに調子にのって店をはしごしていると、最後にちょっとした罠に。←のいけてない炒め物がなんと50元(≒750円)。通常の5倍のありえない金額に、はめられた周りの中国人も怒ってました。日本人にとってはとくに痛い金額ではないですが、観光地の商売人はどこも同じですね~。


Jiro

2010年5月1日土曜日

DAY10 (2010/4/4 上海③):上海散策と、意外に楽しい上海科学技術館

3日目にしてようやく上海を散策。

上海の印象は・・・とにかく都会というくらいしかありませんね。上海万博もまさに今日開幕するようで、今後(既に?)東京を抜いて東アジアの経済・文化の中心都市になっていくのでしょう。



上海中心部にある高さアジアNo.1(467.9m)の東方明珠電視塔と周りのビル。趣味はお世辞にもいいとはいえないが、日本もこのご時世に負けずに新しいのを立てちゃうみたいで、時代に逆行しているような・・・。蓮舫議員ではないですが、世界一である必要ありますか?なんて。

外灘(わいたん)。ここは租界時代の上海の中心地で古い西洋建築が残っている。 この日は休日だったせいか、中心部はどこにいっても人の波でげんなり。。。7月に日本に帰る前に再度上海万博を見に来ようかと思っていたけど、この状態では人ごみだけ見て終わりそうなのでやめようかな。
ということで中心地を離れて、海外からの観光スポットとしてはややマイナーな上海科学技術館へ。ここはなかなかよくできていて、最新の巨大な施設の中に、動植物・地学・物理化学・ロボット・IT・航空宇宙から環境問題(以外!)まで展示がずらり↓

ロシア・アメリカに次ぎ有人宇宙飛行を実現させたり、本気で科学技術立国を目指している中国の気合を感じます。案外古い展示物が多い米スミソニアン博物館より面白かったなぁ。上海に来てまで?見るところではないですが、なかなか穴場でお勧めスポットです。

Jiro


Sustainability:上海科学技術館で衝撃を受けたのは、環境コーナーの遺伝子操作により奇形となってしまった動物のはく製。写真をみたらはっきりわかるけれど、ホントに顔が2つある。わかるかな?右側にポコッとあるコブに目が付いている。

 

はく製とはいえ顔が2つある子牛や子羊を見ると、遺伝子組み換えの怖さを否応なしに感じさせられました。この写真、3つの目がすべてこっちを向いていて目をそらしたくなる。人間に対してどの程度危険が及んでいるのかということが、まず心配になるわけですが、一般に流通しているものは国が認めた遺伝子組み換え食品のはずだし、たとえ家畜の飼料であっても同様の基準を満たすもののはず。一方、人間への実験はされていないので、その影響は結局のところまだわからないというのが今の状況と考えます。

そう考えると、できるだけ自然で健康な食品を選択したいと改めて思うわけでした。

あと、環境コーナーでのもう一つのお勧めは、地球の自然の営みを再現した体感型ミニシアター。人が暮らしはじめるずっとずっと前からそこにある自然。自然から離れて暮らす現代のわたしたちに、その時間の重みと自然の威厳を短時間ながらに思い起こさせてくれます。



ちなみに、この技術館のスポーツコーナーでは、元卓球部の旦那が気合入れて卓球に挑みました。まぁまぁ様になってますよね。(大きな声では言えませんが、前後の中国人は、シャッターを切るタイミングも与えないほどのキレぶりでした!)

Nobu