「文化の変遷を知りたい」という好奇心に加えて「環境に負荷をできるだけかけたくない」という理由から、「移動手段ではできる限り飛行機を使わない」ことを前提にユーラシア大陸をぐるっと一周してきたわけですが、その結果どうだったんでしょうか?
今回の旅行のCO2排出量合計をざっくり見積もった結果、
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一人当たり2869kg、つまり、3トン弱!
つまり、この4か月の旅で、
日本人一人当たりの家庭から出る年間排出量2トンを越えるCO2を排出
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※計算方法については後述
うーむ、飛行機を出来る限り使わなかったのに、こんな大きな値になるとは。それでも、飛行機を一度だけに抑えることで、CO2を4割ほど排出せずにすみました(仮に、国境間をすべて飛行機で移動した場合、ヨーロッパの場合は2カ国以上を越える場合とすると、4.5トン。ちなみに、今回一度利用した飛行機、インド→エジプト間は、旅の総CO2排出量の1/4、0.7トンとなる)。
飛行機をできるだけ使わないという選択は、温暖化を少しでも後押ししないよう配慮する方法ではあるけれど、その醍醐味は、「地球の大きさを知る」「国境を越え、違い・同じを体験する」ことでしょうか。
特に、ユーラシア大陸を這ったことで、目には見えない「時の大きな流れ」と「自分のルーツ」を全身で受けとったように思います。隣国と交わり続けて「今」という時間に生きていることを強く感じられるようになったんですね。とても贅沢な経験をしたと思っています。
飛行機以外の手段で海外を旅する機会を持てるような、長期休暇があるライフスタイルがヨーロッパだけでなく日本でも増えてほしいですね。今はまだ、陸・海路の旅は気軽にはできませんが、そのためにカーボンオフセットという方法がありますね。EasyJetでも+αを支払って、カーボンオフセット(CO2を相殺)することが出来ます。ロンドン⇔アムステルダム間の場合、47kgのオフセット代で€0.72だそう。他のサイト2つ(CarbonPASS、Transportdirect.info(英国運輸省))で算出されるCO2排出量は103~105kgだったのでこれを実際の総排出量と仮定すると、EasyJetの方は今の段階では半分程度の相殺ということでしょうか。全てオフセットできませんが、リーゾナブルなオプションなので収入にゆとりがなくてもこれくらいなら手軽に始められそうです。
<参考:計算方法>
今回計算で利用した二酸化炭素排出係数は、英国運輸省が運営するTransdirect.infoとそのデータに基づきます。
これらの排出係数を算出した前提が見当たらなかったため、World Watch Japanによる各交通機関の二酸化炭素排出係数と比べました。前提を明確にしているWorld Watch Japanの数値と見比べても大きなずれはないので、多少の誤差は目をつぶって計算しました。
しかし、今回の概算においては、鉄道のCO2は実際の排出量とはかなり誤差があるのではないかと思われます。鉄道の排出量は、発電所の発電方式により異なりますが、今回は各国の発電所ごとのCO2量に基づいて計算していません。Wikipediaには「鉄道は、その走行抵抗の少なさのため、自動車と同様に内燃機関によって駆動される気動車・ディーゼル機関車であっても、単位輸送量当たりのエネルギー消費は自動車よりはるかに少ない。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%84%E9%81%93)」とありますが、石炭を主なエネルギー源として利用している国で鉄道を利用した場合のCO2排出係数がどのくらい英国運輸省のデータと異なるのか知りたいところ。あと、博多→釜山は、この計算で通常フェリーで計算していますが、実際は高速船を利用したため、算出データ以上にCO2排出していると思います。
by Nobu
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